タイプ別「頻尿」

高齢者に多いタイプ(腎陽虚)

高齢者に多いのは、尿が出にくい、漏れやすいといった症状を伴うのが特徴です。
手足、下半身が冷える、足腰が重だるいのも特徴。夜間に何度も行きたくなるのもこのタイプ。 このような頻尿は、体をあたためる原動力である腎陽の不足しているために、起こると考えます。

膀胱炎などを伴う場合(腎陰虚⇒膀胱湿熱)

歳をとると、どうしても腎陽が不足しやすくその結果頻尿が現れることも多いのですが、若い人の場合は、熱によって起きる頻尿が多く見られます。 その中でも、熱症状が比較的穏やかな場合には、腎陰不足の影響が膀胱に及んで、頻尿になっているというケースがよく見られます。
手のひらや足の裏がほてる、口が渇きやすい、寝汗をかくといった症状が現れます。 熱による頻尿の中でも、排尿時に灼熱感や排尿痛を伴う場合は、膀胱に湿熱がこもっていることが考えられます。
これは膀胱炎の時や、膀胱炎にかかった後によく見られる症状です。

神経性の頻尿(肝気鬱結)

中年の女性などによく見られるのは、バスや車に乗った途端にトイレに行きたくなる、緊張や心配によって頻尿がひどくなるという症状です。 ストレスが強い人や、更年期の人に多く見られます。
これは、精神や情緒をコントロールしたり、気・血を巡らせる働きを持つ「肝」が機能失調を起こしている状態です。

元気がない人の頻尿(気虚)

元気のない人、疲れやすい、胃腸が弱い人は「気の固摂作用」不足が原因です。 気の固摂作用とは、尿を漏れ出ないようする気の働きの一つです。 気不足になると、尿意が我慢できずに頻尿になったり、尿失禁になったりします。

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